こんにちは。
今回は、以前書いたこちらのニュース記事が意外にアクセスされており、富士フィルムユーザーとして認知されている(?)ことから、買わない立場の私から見たX-S20の考察を書いていこうと思います。
基本情報
X-S20は、富士フィルムから発売された、レンズ交換式のミラーレスカメラです。 富士フィルムにはカメラによってユーザー層のターゲットを決めていて、X-H:フラッグシップ ハイアマチュア〜プロ
X-T:価格と機能のコスパが最強、かつクラシカルな操作体系 エントリー層から脱却したい人、見た目大事な人
X-E:ミニマム、カメラを持ち運びたくなる エントリー層
X-S:他社からでも乗り換えやすい操作体系、小さめサイズ エントリー層
こんな感じでざっくり分けております。
X-S20は、以前発売されていたX-S10の後継機として発売されたモデルで、見た目はほぼそのまま、中身はガラッとかえて登場しております。スペックをピックアップするとこんな感じ(私の気になるスペックを挙げてます)
- 中身のセンサーが最新
- ある程度トリミングに耐えられる画質(2,610万画素)
- 小さいカメラなのにがっしり握れるグリップの存在(変わらず)
- 電池持ちが良くなった
- AF機能の向上
- フィルムシミュレーショの追加
- 重さ約500グラム
- 手ぶれ補正あり
- 動画も余裕で撮れる
- 価格18万円
エントリー層のカメラとしてはかなりスペックがよいと思います。
富士フィルムならではの色、フィルムシミュレーションによる作品の味付けが、持ち運びやすい重さで楽しめる、それだけで十分なカメラ性能だと思います。エントリー層に刺さる軽さ
カメラを使ってて一番気になるのは持ち運び。
先程も書きましたが、500グラムとカメラの中ではかなり軽量な部類です。(Z9なんて1キロ超えてますし…)
持ち運ぶ気になることからカメラの趣味が始まるといっても過言ではないと私は思っているので、この点は最高ですね。
キットレンズと組み合わせても700グラム程度なので、カメラを始めたい初心者の方にはまっさきにオススメできるポイントです。
19種類から楽しめるフィルムシミュレーション
富士フィルムといえばこの機能と言える機能です。富士フィルムを使っている人が必ず好きである色の良さです。フィルム時代から積み上げられた技術がお手軽に使えるのは魅力的です。
写真を撮る人は、家で自分色にして作品化したりしてますが、初心者の方はしない方がほとんどです。
撮ったその写真がキレイ、エモい、かっこいい、というのが大事だと思うんです。
その要望に応えてくれる富士フィルムはまさにベストチョイスになります。
その色使いに1フィルム追加となっておりますので、更に楽しめる様になりました。
カメラを持つために必要なグリップ
見た目が良いカメラには小さめのグリップがついていることがほとんどですが、このカメラには昔の一眼レフを彷彿とさせるしっかりしたグリップが装備されております。
見た目重視の方であればX-S20は選ばないと思いますが、ちゃんと握れるメリットは落とさないことです。
1ヶ月分の給料くらいの機械を落とすと本当にショックですからね…
ちゃんと握れる安心感がもてて初めて撮影に集中できると考えているので、私的にはありがたいスペックです。
X-S10との比較
ここまで私なりのメリットを書いてきましたが、前モデルとどう違うのかが気になる方がいると思いますので、
3年を経てアップデートされております。
主なところはバッテリーと最新のセンサーによる写真、動画のスペック向上といったところでしょうか。
このアップデートに6万円を出せるかどうかはあなた次第です。
お金さえ許せば、最新のスペックを体験するほうが楽しいと思いますので、X-S20をおすすめします。
初心者の方であれば、カメラに興味を持って間もないと思うので、始めやすいX-S10からでもいいと思います。
動画を撮影したい方、4Kはどちらでも撮ることができます。X-S20は6Kが撮れたりしますが、初心者にはそのスペックは不要だと思います。
ゴリゴリに写真、動画ともに使いたい方にとってはそもそもこのカメラでは物足りなくなってくると思いますので、X-T5などのグレードアップを考えてみてはどうでしょうか。
X-S20をおすすめできる人、できない人【他のカメラと比較】
簡単にスペックなどを紹介してきましたが、じゃあどんな人におすすめできるカメラなのか。
これについて私的に答えを出してみようと思います。
まずはX-S20と別のカメラとで比較してみます。
XーS20をおすすめできる人 | 別のカメラのほうが幸せな人 |
---|---|
富士フィルムの色を楽しみたい 軽いカメラがいい 編集をするのが面倒と思う 富士フィルムに乗り換えたい、2台目のカメラがほしい | がっつり編集して作品にしたい 見た目がかっこいい、可愛い方が良い この値段なら安いフルサイズのカメラが買えると思ってしまう |
エントリーモデルであるけれど、中身はエントリー層からハイアマチュアまでをカバーしているといえるので、ほとんどの人は満足できるカメラだと思います。
その中でも富士フィルムの色を楽しみたい人にはこのカメラから始めてもいいと思います。
また、カメラを趣味とするなら、持ち運びが楽なカメラは長続きすると思いますので、軽いのは非常に魅力です。
そして、他社のメーカーを使っていても、富士フィルムは別の魅力があるカメラなので、今使っているメーカーから乗り換えを検討している人も当てはまるのではないでしょうか。
反対に、ボディだけで18万円しますので、他社のフルサイズカメラが視野に入ってきます。
特に中古市場も含めるとレンズ込で同じ値段くらいなるものも。
例えばCANONから出ているEOSRP。
2019年に発売して、今も新品が販売されているロングセラー。
CANONの色も好きな人がたくさんいますし、重さもX-S20よりほんの少し軽い。そしてフルサイズセンサーの豊かな階調。
最新のセンサーでない分劣る部分はありますがAF性能はCANONのほうがよいと思います。
また、ミラーレスカメラでなく一眼レフまで選択肢を広げると、レンズもいいものが買えたりします。
今でも全然見劣りしないですし、シャッター音はレフ機のほうが断然好きです。
20万円あればいろんなものが選べるってのが大きなデメリットだと思います。
X-S20をおすすめできる人、できない人【X-S10と比較】
次に比較対象で書いているX-S10との比較をしてみましょう。
X-S20を買うべき | X-S10でよい | X-S10
---|---|
最新の性能がほしい ゆくゆくは動画をガッツリ撮りたい AF性能は捨てがたい | ここまでのスペックはいらない 動きの激しいものを撮る機会が少ない 価格差6万円でレンズを買うほうがメリットと考える |
個人的にX-S10の機能は2023年の今でも見劣りしていません。
特に人気のフィルムシミュレーションであるクラシックネガが使えるのが大きいです。
価格差6万円あれば、安いレンズなら2本、私がおすすめしているXF35mm F1.4 Rなら2万円くらい追加すれば買えます(中古含む)
私が使っているX-T4と同じセンサーなので、初心者の方なら十二分に満足できる性能だと思いますよ。
なので、どうしても最新の機能がほしい人以外はX-S10だと思います。
デメリットは、新品はもう販売しておらず、中古市場でもかなりの人気なので手に入れるのに時間がかかるかもしれないことですね。
X-S10に限らず富士フィルムのカメラは人気があるので、見つけたら早めに購入を検討するのが良いと思います。私のまとめ
いかがでしたでしょうか。
買わない立場が何語るんだよってのはありますが、正直私には魅力的でなかったです。
それはやっぱり価格。これが最大のデメリットです。
カメラがそもそも高くて始めにくい市場なのに、エントリーモデルで20万円出さないと行けないのはハードルが高いです。
価格がX-S10と同程度か2万円くらいの値上げ程度ならおすすめできたと思うのですが、これはおすすめしにくいです。
富士フィルムはチェキが好調ですし、写ルンですも未だに売れ続けているみたいですし、同じカメラでも注力する部門が違うのでしょうね。人気があるのはいいことですが、ファン離れを起こす前にエントリーモデルの拡充をしたほうがいいと思うんです。
5万円前後で出てくれたらそれこそ爆売れすると思うんですけどね。
それではー
追記 2023.11.10に値上げ!
本記事を執筆している最中にまさかの値上げ発表!
しかも前日9日に発表するとは。。。
最近の富士フィルムは商品も手に入らないし値上げされるしで、ユーザーに優しくないなぁと感じてしまいます。
それだけチェキに注力しているのと、供給が間に合わないのでしょうかね。
価格改定を見ていると大体1割程度の値上げ?だと感じました。
ん〜だんだん富士フィルムのカメラが推しにくくなってきました(笑)